登山家・野村良太が「積雪期単独北海道分水嶺大縦断」達成をふり返る
    
    
    
    
    

2022年2月26日から「積雪期北海道分水嶺縦断」に挑戦していた登山家・野村良太さんが、4月29日に見事ゴール。ご自身に偉業の達成を振り返ってもらいました。

Profile

野村良太
1994年大阪府豊中市生まれの27歳。北海道大学ワンダーフォーゲル部で登山を始める。同部62代主将。日本山岳ガイド協会認定登山ガイドステージⅡ。北海道山岳ガイド協会所属ガイド。ハローポーター、札幌山岳ガイドセンター所属ガイド。季節を問わず、長期縦走が好き。NHK「日本3百名山ひと筆書き~Great Traverse3」日高山脈縦走、大雪山系縦走撮影班サポートへ同行他。
2022年2月から4月にかけて、史上初の「積雪期北海道分水嶺縦断」を単独で達成した。

史上初の達成!
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今回私は『TORQUE 5G』とともに『積雪期単独北海道分水嶺大縦断』を達成しました。北海道最北端の宗谷岬から分水嶺を忠実に辿り南端の襟裳岬まで、宗谷丘陵、北見山地、石狩山地、日高山脈と北海道らしい奥深い山々を、北から南へと一つなぎに踏破しようという挑戦です。


出発は未だ寒風吹き荒れる2月26日。それから63日間、一度も下山することなく約670㎞の行程を一途に縦走しました。

迎えた4月29日13時57分。終着点となる襟裳岬では、史上初となる達成の瞬間を大勢の仲間に見届けていただき、たくさんの笑顔咲く幸せな春となりました。

今、率直に思うこと
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正直なところ出発前の時点では、この計画を完遂出来る可能性はせいぜい30%くらいだろう、という感覚でした。と言うのも、これだけ長い計画となると自分の力だけではどうしようもない要素がたくさん絡んでくるからです。

北海道の厳しい雪山を最大45㎏のザックを背負って毎日10㎞以上進む計画です。幾度となく悪天候に見舞われ、視界は度々ホワイトアウト。ときに風速30∼40m/sの猛吹雪。一晩で50㎝雪が積もることもあります。

体は持つのだろうか。天候判断を正確に出来るだろうか。ルート状況は…。雪量は…。雪崩は…。精神面は…。装備は…。食料は…。考えれば考えるほどにあふれてくる不安。昨年の失敗を生かしながら綿密に計画し、最後は「なるようになるさ」と思い直し、出発の宗谷岬へ向かいました。

結果的に体調は大きく崩さず、悪天候も上手くやり過ごすことが出来ました。装備や食料には想定外のアクシデントがありましたが、これも一部サポートを受けることで乗り切ることが出来ました。今年は北海道の雪量が多かったことも味方したと思います。

今振り返っても良く本当にやり切ったなぁ、という感覚です。

命の危険を感じた想定外の困難
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3/21縦走24日目、約335㎞地点にあるチトカニウシ山では予報以上の猛吹雪に晒されました。あまりの吹雪に足元が見えず、まともに風上を向くことも出来ません。この状況があと30分続くと本当に危ないかもしれない、と。

幸い、山頂を越えた先に風を避けられる場所があり、事なきを得ましたが、今回の縦走で最も命の危険を感じた瞬間でした。

想定外の喜びも
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4/19縦走53日目、約560㎞地点のカムイエクウチカウシ山では日高山脈の絶景が!前日の停滞中にうっすらと新雪が積もり、一夜明けると稜線が真っ白にお化粧直しをしていました。


快晴無風の山頂から南北に連なる日高の稜線を望んだときに「これだから山は止められない!」と思いました。

過酷な挑戦を完遂できたメンタルの整え方
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2か月を越える縦走中には、感情の浮き沈みが数えきれないほどありました。そんなある日、一つのことに気づきます。それは自分の感情と天候が見事にリンクしているということでした。

吹雪の中であれだけ思い悩んでいたはずなのに、空が晴れれば気持ちもキレイに晴れるのです。決して特別なことではありませんが、このことを実感してからはつらいときも「そのうちきっと晴れる」と思うことで乗り切ることが出来ました。

すごいぞ!『TORQUE 5G』
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縦走中に『TORQUE 5G』は主に定時連絡、天気予報などの確認、SNS発信に使用していました。雪山の低温環境でもバッテリー持ちは下界と変わらず問題なく、電池パックの交換は2∼3日に一回程度でした。

このように下界と変わらず問題なく使えるだけでも十分すごいのですが、さらに「すごい!」と感じたエピソードがあるので、ご紹介します。

4/24縦走58日目、600㎞地点のピリカヌプリで 私は信じられないミスを犯しました。思えば蓄積した疲労がピークに達していたのだと思います。手を滑らせて『TORQUE 5G』を足元に落とした際にバランスを崩し、あろうことかアイゼンで画面を踏んでしまったのです。

他のスマホであれば画面が粉々に割れた に違いありません。ですが、『TORQUE 5G』の画面には少しの傷がついただけで、その後の操作にも全く問題ありませんでした。予想外の形で、まさに『TORQUE 5G』のタフさを実感した瞬間でした。

雪山登山で使用しているアイゼン。

アイゼンの鋭利な刃先で踏んだ際に『TORQUE 5G』の画面に付いた傷。画面は割れず、少しの傷がついただけで済んだ。

『TORQUE 5G』は冒険の記録にも大活躍
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『TORQUE 5G』の「マルチカメラ」と「パノラマモード 」は事前に想像していた通り、今回の山旅の印象的な記録を残すのに役立ちました。

特にマルチカメラはアウトドアとの相性が抜群です。美しい風景と自分を一画面に映せるのはとても魅力的で、家族や友人にも好評でした。

『TORQUE 5G』の「マルチカメラ」は、外側のメインカメラと、内側のサブカメラに映るものを同時撮影し、ひとつの写真や動画として記録できる。

『TORQUE 5G』の「パノラマモード」は、最大360°まで収めることが可能。
※メインカメラのみ

その他『TORQUE 5G』のカメラ機能の特長と撮影例はこちらに。

 

やっぱり長期縦走が好き!
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この63日の時間を通して「やっぱり長期縦走が好きだ」と再認識することが出来ました。

今後も別の魅力的な縦走を計画したいと思っています。まだ計画とも呼べない妄想(北海道分水嶺縦断がそうだったように…)ならありますが、それはまだ秘密です。このお話はまたの機会に…。

その時も手元にタフな相棒の『TORQUE』があれば心強いですね。
(2022年5月30日 野村良太)


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