白石康次郎の「ヴァンデ・グローブ」への 道のりと生き方
    
    
    
    
    

単独・無寄港・無補給の世界一周ヨットレース 「ヴァンデ・グローブ」に挑み、アジア圏初の完走を成し遂げた白石 康次郎氏。いかにしてヨットレースに目覚め、
何を思い走り続けているのか。原点と、現在地を探ってみました。

1. Spirit of Yukoh
2. 原動力は好奇心
3. 海の面白さ、自然のすばらしさを、次の世代にも

Spirit of Yukoh
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第1回単独世界一周ヨットレース(BOCレース)で、日本人の多田雄幸が優勝!飛び込んできたそのニュースが、僕の人生の分地点となりました。自分もヨットで世界一周したい。当時高校生だった僕は、いても立ってもいられず、東京駅まで行き、電話帳で番号を調べて多田雄幸さんの自宅へ押しかけたのです。「弟子にしてください」と。なぜか受け入れてもらえ、住み込みでレースの手伝いをしながら、ヨットの修行を積む日々がはじまりました。造船所でも働き、ヨットの設計についても学びました。
その後、クルーとして腕を磨き続ける中で、単独世界一周への思いはふくらむばかり。念願かなったのは、1994年26歳の時でした。これは、ヨットによる単独無寄港無補給世界一周として、史上最年少記録(当時)に。176日をかけ、46,115kmを帆走した愛艇は、亡くなった師匠の多田の船を受け継いだもので、その名も<Spirit of Yukoh>でした。

©Koji SHIRAISHI

原動力は好奇心
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師匠の多田さんから学んだのは、ヨットの技術だけではありません。人生はとことん楽しむもの。それは、僕のもともとの性質とも通じるものでした。子どもの頃、鎌倉の海を見て、その向こうには何があるのだろう。ヨットで世界一周してみたい。自分の力で回ったら、なおさら。すべて、好奇心のままに動いてきたのです。「面白そう」は、今でも僕の原動力といえます。
海は、そうそうやさしくはしてくれません。どんなに高価なヨットでも、風がなければピクリとも動きません。しかし、吹けば風の倍のスピードで走れます。地球をまるごと楽しむことができます。大海原へ一人放たれると、ほんとうに自分が何をしたいのかもわかります。自然の恵みと人間の知恵の調和したものがヨットであり、だからこそ美しく、心ひかれてやまないのです。

海の面白さ、自然のすばらしさを、次の世代にも
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©Koji SHIRAISHI

レースのかたわら、海の魅力をより多くの人に伝える活動も行っています。とりわけ、次世代へつなぐことに力を注いでいます。たとえば、「嵐を乗り越える子どもたちを育てる」、「子どもたちのたくましさを育てる」をテーマに、自然を学習する体験プログラム「海洋塾」や、「小学生のための世界自然遺産プロジェクト(ユネスコキッズ)」の実施。また、児童養護施設への支援活動にも長年従事していて、2014、2015年と高校生たちとともに、逗子-伊豆大島間を1泊2日で往復航海するプログラム「大島チャレンジ!」。2017年には、「ヴァンデ・グローブ」に参戦したヨット<Spirit of yukoh Ⅳ>を日本へ輸送し、全国各地を巡っての子どもたちへの海洋教室「勇気の教室」も開催しました。こうした機会を通じ、若者たちが自然やヨットへの好奇心を持ち、彼らが僕の考え方、遊びの楽しさを引き継いでいってくれたら、ほんとうにうれしいですね。
また、環境保全活動においても、「ヴァンデ・グローブ」での調査船が行き届いていない海域におけるマイクロプラスチックのサンプル採取活動や、気象観測ブイの北大西洋への投下など、世界をヨットで回るからこそできる協力は惜しみません。
こうした活動を広げるにはSNSが大きな役割を担いますが、そのあたりは次の機会にお話しましょう。

次回は白石 康次郎さんにSNS時代のレースや、次なるチャレンジについて語っていただきます。お楽しみに。

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